間違ってもいいから思いっきり

私たち人間は、言葉で物事を考えている限り、あらゆるものを「是か非か」と格付けする乱暴な○×ゲームに絶えず影響されています。ここでは、万人が強制参加させられているこの言語ゲームを分析し、言葉の荒波に溺れてしまわないための知恵を模索していきます。

和太鼓・民俗芸能

上達したければ失敗を稼ぎなさい

私の生き甲斐は、人に何かを教えること。 18歳で始めた家庭教師の頃から20年近く、バイトや趣味や職業で、数学・和太鼓・篠笛・民舞などを教え続けてきました。 どんな分野であっても、複数の人間に向けて一斉に教えていると、吸収の早い人と遅い人との差が…

好ましい世界は自分たちで作るしかない

自分が今いる場所が「ろくでもない場所」であり、まわりにいるのは「ろくでもない人間」ばかりなので、「そうではない社会」を創造したいと望む人がいるかもしれない。 残念ながらその望みは原理的に実現不能である。 人間は自分の手で、その「先駆的形態」…

気持ち良ければそれでいい

和太鼓、数学、ブログ全てに共通している私の基本的なスタンスは、「気持ち良ければそれでいい」「楽しければそれでいい」「それ以外の雑音はほっとけばいい」といったもの。 mrbachikorn.hatenablog.com 私が高校や大学での数学を通じて味わってきたのは、…

和太鼓とアイドルの共通点

和太鼓という楽器には様々な特色がありますが、その中でも私が一番注目するのは頑丈さです。 特に、くり貫いた欅の木になめした牛の皮を張った太鼓の耐久性は群を抜いており、これほど力いっぱい殴打しても壊れてしまわない楽器など滅多に存在しないでしょう…

近代化されてしまわない日本の魅力

私の人生を決めたのは田楽座。 長野を拠点に50年以上活動している田楽座は、日本各地に受け継がれる民俗芸能を地元の担い手から習い受け、日本人のルーツやふるさとへの深い愛着を舞台の上で表現している歌舞劇団です。 私は10年以上前から田楽座を応援する…

ジャズもお囃子も規格化はできない

ジャズという音楽はない。 ジャズな人がいるだけ。 ジャズをやっていてもジャズじゃない人がいる。 音楽をやらなくてもジャズな人はいる。 これは、2014年の秋から放送が始まった「ヨルタモリ」という番組で、ジャズ喫茶の経営者を演じるタモリが何度となく…

どうせなら背中で語ろう

給食残してしかられた俺の体を本当に心配してたのか嫌いなもの口につめこまれた常識的な発言と非常識な行動だうまけりゃ喰う これはザ・ハイロウズの『ゲロ』という曲の冒頭の歌詞です。 ここには「あなたのため」という大義名分のもとに、嫌いなものを無理…

上辺だけで終わらないために

高校で受験数学を教えながらプライベートでは和太鼓や民舞の普及に努める私にとっての心の師は、思想家にして武術家でもある神戸女学院大学の内田樹です。 彼はその著書『邪悪なものの鎮め方』の中で、技芸における停滞について次のように語っています。 邪…

お行儀との距離感

私たち人類は、言葉や概念を獲得することでその行動様式を大幅に変化させていき、地球上における今日のような繁栄を実現しました。 しかし、言葉や概念によるヒトへの矯正はパワフルかつストレスフルなもの。 貨幣やモラルや学問といった社会的習慣の発明は…

バガボンドに学ぶ運動のコツ

井上雄彦の描く歴史漫画『バガボンド』にて、宮本武蔵が村のお母さん達に請われて剣を教える場面があります。 バガボンド(37) (モーニング KC) 作者: 井上雄彦,吉川英治 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/07/23 メディア: コミック この商品を含むブロ…

間違ってもいいから思いっきり

初めまして、私は和太鼓研究家のMr.バチコーンと申します。 初心者から気楽に和太鼓が始められる「バチコーン道場」という体験会を毎年福岡で開催しており、「間違ってもいいから思いっきり」をモットーに和太鼓の楽しみをお伝えしています。 この「間違って…