科学の枠組み
「科学の目的は予測と制御であり真理の探究ではない」というのが構造主義者である高田明典の持論です。 これはつまり、 神のような立場でなければ「なぜ世の中がこうなっているのか」に関する究極の理由なんて知りようがないのだから、神の立場にない私たち…
キリストでもシャカでもマルクスでも悪魔くんでもみな同じことだ それぞれ方法はちがっているが根本にある考えはおなじなんだ 世界がひとつになり貧乏人や不幸のない世界をつくることは…… おそかれはやかれだれかが手をつけなければならない人類の宿題ではな…
「本当にわかる心理学を書いてください。『本当に』がポイントです。世間の流行やトレンドは気にしなくていいですから」……そう依頼されたとき、私は嬉しかった。 心理学の真骨頂を伝えられるときがやっと来た、と思った。 「でしたら、みんなが大好きな『心…
昔むかし、あるところに、七人家族が暮らしていました。「戦後日本」と、表札が出ていました。家族は両親と、五人のきょうだい。「日本国憲法」「民主主義」「市場経済」「科学技術」「文化芸術」という名の、いい子たちでした。でもある日、五人とも、養子…
なぜ勉強しなければならないのか。 これは、近代教育の制度がすでに完備された国々で、多くの子どもたちが頻繁に口にする愚痴です。 <a href="http://mrbachikorn.hatenablog.com/entry/2014/04/08/084900" data-mce-href="http://mrbachikorn.hatenablog…
言葉の根本的な存在理由は人心を説得すること。 世の中がどうなっているのかを描写したり記述したりするという役割は、言葉の本質とは全く関係がない。 これが私自身の一貫した主張です。 それに対し、言葉はそもそも世の中がどうなっているのかを描写したり…
当ブログのテーマは、良くも悪くも私たちの生き方を振り回してしまう言葉の影響力。 私たちの印象を左右し、行動の方針を説得し、ものの見方を刷り込み、気付かないうちに私たちを洗脳していくのが言葉です。 <a href="http://mrbachikorn.hatenablog.com/entry/2014/05/23/035700" data-mce-href="http://mrbachikorn.hatenablog.com/entry/2014/05/23/035700">失われた神を求めて - 間違ってもいいから思いっ</a>…
私たちのものの考え方は、物質的な状況や思想的な流行といった時代ごとの背景に大きく左右されています。 以前の記事では、レヴィ=ストロースの提唱した構造主義やその著書『野生の思考』が現代社会を生きる私たちに与えている影響について、ごくごく簡単な…
数千年前の古代人たちは、現代の私たちが抱いているような主観的で意識ある心を持ち合わせておらず、右脳から聴こえてくる神々の声に従って生きていた。 前々回の記事で紹介したジュリアン・ジェインズは、1976年に刊行した『神々の沈黙』でこの途方もない仮…
果たして数学はヒトの教育に必要不可欠なものか。 現役の数学教師である私の答えはノーです。 もしヒトの成長に数学が必要不可欠というのであれば、近代教育の普及していない国は未熟者だらけだと言っているのと同じ。 世の中にはそのような考え方もあると思…
日本における原子力発電の安全神話は、2011年3月11日に起きた福島第一原発の危機的事故をきっかけに崩壊しました。 ですが、それまでの日本では原発推進が国の規定路線としてまかり通っており、反原発を声高に唱えるような人は社会的圧力によって村八分にさ…
この世界は、力が支配する弱肉強食の説得合戦の場。 私たちは生まれたときからすでにこの舞台のプレイヤーの一人であり、さまざまな力を用いて互いに説得の応酬を繰り返しています。 ヒトの生存戦略 - 間違ってもいいから思いっきりmrbachikorn.hatenablog.c…
ヒトを文明社会の担い手へと仕立て上げてしまう言葉の影響力には、ある巧妙なトリックが隠されています。 今回はこのトリックの種明かしをすることで、言葉の荒波に溺れてしまわないための基本的なモノの見方を掴んでいきたいと思います。 喰うか喰われるか…
伝えたいことがあるのに言葉ではなかなか表現できない。 どんなに言葉を尽くしても、言いたいことを正確には描写しきれない。 そんな経験が皆さんにもありますか。 今回は、そういった心理現象がなぜ起きてしまうのかという原因について、私なりの受け止め方…
これは、イラストレーターの友人が描いてくれた私の似顔絵。 周囲の仲間からの評判は「めちゃ似てる」「目元がそのまんま」「実物より優しそう」などなどかなりの好評価。 描かれた本人としても、こんなにそっくりに描いてもらえたのかと驚きましたし、さら…