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間違ってもいいから思いっきり(市井人の日曜研究)

私たち人間は、言葉で物事を考えている限り、あらゆるものを「是か非か」と格付けする乱暴な○×ゲームに絶えず影響されています。ここでは、万人が強制参加させられているこの言語ゲームを分析し、言葉の荒波に溺れてしまわないための知恵を模索していきます。

「人を追い詰める方法」が知りたい人へ

 あなたがもし『詐偽の手口』や『洗脳の手口』というタイトルのテレビ番組や本やブログ記事を見かけたら、どのような内容を期待しますか。
 あなた自身が他の誰かを騙したり洗脳したりするつもりで、そのための上手な方法を知るために見ますか。
 それとも、今後あなたが誰かに騙されたり洗脳されたりしないようにと、防御策を考える材料として見ますか。
 
 突然こんなことを書いた理由は、このブログの運営状況にあります。
 私はこの『間違ってもいいから思いっきり』を去年の2月にアメーバブログでスタートし、今年の2月からはてなブログに引っ越してきました。
 その中で私は去年の12月に『嫌いな相手を追い詰める方法』という記事を書いたのですが、アメブロで書いたこの記事が頻繁に検索されて見られているようなのです。
 
 その検索ワードは「人を追い詰める方法」。
 今Googleでこの言葉を調べると、私の記事が一番最初に出てきます。
 ちなみに2015年5月24日午前8時現在、「人を追い詰める方法」という言葉をGoogleで調べて最初に表示される10件のサイトは以下の通りです。
https://www.google.co.jp/?gws_rd=ssl#q=%E4%BA%BA%E3%82%92%E8%BF%BD%E3%81%84%E8%A9%B0%E3%82%81%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95
 
①嫌いな相手を追い詰める方法|間違ってもいいから思いっきり
サイコパスのイジメの特徴 BlueBloomBlog/ウェブリブログ
③嫌いな人間を精神的に追い詰める方法を教えてください。 - Yahoo!知恵袋
④精神的に追い詰める方法
⑤邪悪な人から身を守る方法 - まつたけのブログ
⑥裏・復讐代行業者 裏サイト 精神的に追い詰める
⑦【本当にやった復讐】ジワリ・・ジワリとカスを追い詰める復讐方法に脱帽 ...
⑧人を陥れる方法や、仲間同士で喧嘩をさせる方法等を教えてください ...
⑨嫌いな奴を精神的に追い詰める方法を考えるスレ - V系こたぬき掲示板
⑩彼女が浮気してるので精神的に追い詰める方法を教えてください
 
 この検索結果を見てみると、人を追い詰めてやりたい人に対して本当に「人を追い詰める方法」を提案しているストレートなサイトは③④⑥⑦⑧⑨⑩の7件で、その他の①②⑤の3件のサイトは人を追い詰めようと仕掛けてくる輩に対する防御策を提案しています。
 検索ワードにわざわざ「人を追い詰める方法」と入力して検索する人が知りたいのは前者7件のような「加害者になるための方法」でしょうから、後者3件が提案する「被害者にならないための情報」は彼らの望まない検索結果のはずです。
 しかも、一番最初に出てくる私のサイトは一見すると加害者になるための方法に見えるでしょうから、タイトルの通りに「嫌いな相手を追い詰める方法」が手に入ると思って私のブログ記事を読んだ人は、その期待をまんまと裏切られていることでしょう。
 
 ちなみにこの私の記事の主旨は「善悪や正しさなんて言葉は好き嫌いの言い替えであり、嫌いな相手を追い詰めるための口実でしかないのだから、そんな人を追い込むための表面上の論理と真面目に付き合って消耗する必要はない」ということ。
 この私の主張をプレゼンテーションするのに、「ニュースな晩餐会」というテレビ番組で行われた「宿題代行サービスは善なのか?悪なのか?」という討論を具体例として取り上げたのがこの記事でした。
 つまり、私がタイトルにした「嫌いな相手を追い詰める方法」とは「正しさを振りかざすこと」であり、正しさを頻繁に振りかざしている人も結局は嫌いな相手を追い詰めたいだけなんだという皮肉こそが私の意図だったのです。
mrbachikorn.hatenablog.com
 
 「人を追い詰める方法」が知りたくて私のブログ記事にたどり着く人は、その中身を読んで「人を追い詰める方法はどこに書いてあるんだ、タイトルに偽りありじゃないか」と怒りを覚えるかもしれません。
 ですが私の狙いは、人を追い詰める口実を真に受けないための防御策を提案して「正論で攻撃してやりたい人」の攻撃力の源を削ぐことですから、読解能力のない「攻撃してやりたい人」の期待が外れてしまうのはまあ願ったり叶ったりです。
 そもそも「言葉のプロレスを真に受け過ぎると痛い目に会う」ということをとことん追求するのがこのブログの目的なので、自分勝手な解釈で「タイトル通りの内容じゃない」と怒るような単細胞はそもそも相手にしていないのです。
mrbachikorn.hatenablog.com
 
 私が読者として想定しているのは、文章の主旨を汲み取った上で、私の主張の妥当性を冷静に検証できるリテラシーのある人。
 ですから、今回の「嫌いな相手を追い詰める方法」のように、一部の単細胞な人が「タイトル通りじゃない」とクレームを付けそうなタイトルは他にもたくさん付けてあります。
 
 たとえば、「なぜ人を殺してはいけないのか」とか「なぜ勉強しなければならないのか」といった記事には、タイトル通りの疑問文への直接の解答ではなく、「この問いはどんな意図が絡み合って造られるのか」という背景への考察が書かれています。
mrbachikorn.hatenablog.com
mrbachikorn.hatenablog.com
 また、「本当の幸せ」という記事の中にも「本当の幸せとはこれだ」という分かりやすい答えは書いておらず、「本当の幸せがどこかにあるはず」と真に受けてさ迷うことこそが危険だと伝えています。
mrbachikorn.hatenablog.com
 
 もし「タイトルと中身が違う、タイトルに騙された!」と思う人がいたとしたら、結局のところその記事はあなたを対象に書いたものではありません。
 分かりやすいメッセージしか受け取りたくないあなたを、読者として扱ってあげられなくてごめんなさいね。   

 
※毎週日曜日に更新している当ブログの主なテーマは、この世界を支配する「正しさ」という言葉のプロレスとの付き合い方。
mrbachikorn.hatenablog.com
mrbachikorn.hatenablog.com
そのプロレス的世界観を支えている固定観念の源を「記述信仰」と名付け、その実態を以下のような図にまとめて解説しています。

 
※そうした知恵を実践している私なりの生き様をサンプルとして提供するために、こちらのブログで毎日更新しています。
mrbachikorn.hatenadiary.jp