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間違ってもいいから思いっきり(市井人の日曜研究)

私たち人間は、言葉で物事を考えている限り、あらゆるものを「是か非か」と格付けする乱暴な○×ゲームに絶えず影響されています。ここでは、万人が強制参加させられているこの言語ゲームを分析し、言葉の荒波に溺れてしまわないための知恵を模索していきます。

頭でっかちな現代人は体幹が不器用

体幹の筋肉を中心に動かし、そこに手足の筋肉を連動させたほうが、はるかに大きな動力を得ることができる。 そうした考え方のもと、従来のトレーニング理論を見直そうとする動きがあちこちで見られ、インナーマッスルだとか体幹トレーニングといった用語が巷…

和太鼓を打つ手が、力感なくグングン高く上がっていく練習法

和太鼓の打ち方にはさまざまな流儀がありますが、私が目指しているのは「肩肘を張らず、重心移動の勢いを活かして真っ直ぐ引っこ抜く」という、歌舞劇団田楽座から教わった打ち方。 日本の和太鼓には、各地のお祭りの中で重宝されてきた民俗芸能としての和太…

数学の計算ミスを減らす具体的な動作

教師として高校生に数学を教えつつ、プライベートで和太鼓を教えることもある私の指導上のこだわりは、曖昧な精神論に逃げずにできるだけ具体的な解説を目指すこと。mrbachikorn.hatenablog.com この方針に従って、いつのころからか数学の計算ミスに関しても…

私たちは「懸命に生きる愚かなヤクザ」でしかない

この世はもともと、お互いが自由に影響し合う世界です。 殺し合い、奪い合い、騙し合い、妥協し合い、協力し合う。 たたかう植物: 仁義なき生存戦略 (ちくま新書) 作者: 稲垣栄洋 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2015/08/05 メディア: 新書 この商品を含…

無理矢理思い込まなくても前向きにはなれる

私は小さいころから不器用で、球技などの運動も得意ではないし、何より対人関係を作っていくのが苦手でした。 たまたま向こうから声をかけてくれれば友人になれますが、自分からアプローチして友人を作ったことなどほとんどなかったと思います。 自分からき…

動物としての身の程をわきまえよう

「こうあるべき」とか「正しいかどうか」という価値判断のあり方は、他の動物には見られない人間固有の奇習。 自分なりの生き方を考え抜いていた学生時代、私は世の中と上手く付き合っていくためにはこうした「真理教」とも呼べる独特の宗教の仕組みを解明す…

どちらを想定外にしますか?

「何でこんな簡単なこともできないんだ?」というのは、教えるのが下手糞な人の決まり文句です。 できない人に教えるための第1歩は「できないということがどこまでありうるか」という想像力の範囲を広げること。 このことを、中学校の理科で習う電流計にた…

のほほんと気楽に生きる方法

文明社会を生きる人間がのほほんと気楽に生きていられなくなってしまう主な原因は、さまざまな言葉の指し示す内容を真に受け過ぎてしまうから。 その中でも、○か×かのレッテルを貼り付ける「善悪」の概念は、どんな物事にも大袈裟な意味を与えてしまうその性…

教師の仕事は生徒の力を伸ばすことではない

「力を伸ばしてもらおう」と思って授業を受けるのと「ただ時間が過ぎるのを待とう」と思って授業を受けるのとではどちらがたちが悪いか。 この問いに対する私の回答は、「力を伸ばしてもらおう」と思っている子の方が「自分の力が伸びるかどうか」を他人任せ…

駄目出しに弱い人の典型的な思い違い

何か思うように上手くいかないことがあるとき、自分では「何がいけなくて上手くいっていないか」がよく分からないときがあります。 そんなときに便利なのが、自分より上手いと思える人の目から見た「自分への駄目出し」です。 あらゆる物事に通じる「素早い…

人を傷付けること自体は悪ではない

誰かを傷付けてしまったとき、嫌な気分になってしまうのは何故か。 それは「自分はこうしたかった」という意志と「実際はこうしてしまった」という行為の結果との間に隔たりがあるからです。 逆に言うならば、自己嫌悪や罪悪感にさいなまれたくなければ、自…

人権思想もハラスメントの乱立も立派な武器

すべての人間は生まれながらにして侵害されてはならない権利を有しているというのは、誰かが思い付いた作り話です ですがこのフィクションのあらすじは、フランス革命をきっかけとして西洋社会を中心に広まっていき、今現在の国際社会では無視することのでき…

育休議員不倫騒動から読み取る人権思想の演じ方

宮崎謙介とは、2015年末から2016年にかけての3ヶ月間になにかと話題を集めた元国会委員です。 Wikipediaにまとめられている彼についての話題を、一部抜粋して紹介してみましょう。 2015年5月19日、同じ自民党・二階派所属議員である衆議院議員・金子恵美との…

上達したければ失敗を稼ぎなさい

私の生き甲斐は、人に何かを教えること。 18歳で始めた家庭教師の頃から20年近く、バイトや趣味や職業で、数学・和太鼓・篠笛・民舞などを教え続けてきました。 どんな分野であっても、複数の人間に向けて一斉に教えていると、吸収の早い人と遅い人との差が…

楽しむ力さえ行使できれば人生は楽しい

楽しむ力さえ行使できれば人生は楽しい これは、大学生のころに身に付けた私なりの人生観。 もし、現状であなたの人生が楽しくないとすれば、それは他人や環境のせいで陥っている仕方のない事態ではなく、あなた自身の捉え方が招いている等身大の実績でしか…

自分の好き嫌いや欲求は断言しても構わない

今週のお題「20歳」 この『間違ってもいいから思いっきり』というブログに書いているようなことを考え始めたのは、ちょうど18年前の2~3月くらい。 大学一年生だった私は、時間をもて余して眠れなくなった春休みの夜に、ただひたすら考え事をしていました。 …

無意味な「許せない」の利用価値

大学生のころ、ずっと疑問に思っていた言葉があります。 それは「許せない」です。 当時は理屈先行で考える傾向が今よりもずいぶんと強烈だったので、この言葉に何か建設的な意味があるんだろうかと心の底から馬鹿にしていました。 それは、一個人が誰かに対…

世界は誰かの仕事でできている

「日本の民俗芸能がいかに心踊る文化であるか」を舞台や講座などを通じて全国に伝えている歌舞劇団田楽座は、私にとっての心の師。 mrbachikorn.hatenablog.com 全国各地の民俗芸能の担い手たちに今も師事している田楽座は、地元に芸能を持たないような人に…

ゲームと現実を区別すれば数学が分かる

以前、当ブログで数学に対する「0.999999…が1になるのは何故か」という疑問への、私なりの決着法を紹介させていただきました。 mrbachikorn.hatenablog.com こういった数学への素朴な疑問は他にも代表的なものがいくつかありますが、今回はそれらを一気に解…

0.999999…=1の決着法

数学教師という肩書きを持っていると、ときどき聴かれるのが「0.999999…が1になるのは何故か」という質問です。 この疑問に対するもっともありふれた回答は以下のようなものです。 1÷3=0.3333333… 1÷3×3=0.333333…×3 1=0.999999… 他にも、極限という高校…

何のための和太鼓か

私にとって、和太鼓とはただの娯楽。 和太鼓に取り組む際の最優先事項は「純粋に娯楽としての楽しさを追求する」という一点であり、それ以外の「和太鼓の意義」なんてものはオマケで付いてくる副産物でしかないと捉えています。 ですから、私が好むのも「観…

ここから始まる伝統芸能

土の香 人の情 ふるさとをこよなく愛してwww.dengakuza.com これは、日本の民俗芸能を舞台で50年以上も演じ続けている歌舞劇団田楽座の活動理念。 彼らは、全国各地のお祭り芸能の担い手に師事し、ふるさとを築いてきた人と人との繋がりのありかたや、土地土…

好ましい世界は自分たちで作るしかない

自分が今いる場所が「ろくでもない場所」であり、まわりにいるのは「ろくでもない人間」ばかりなので、「そうではない社会」を創造したいと望む人がいるかもしれない。 残念ながらその望みは原理的に実現不能である。 人間は自分の手で、その「先駆的形態」…

苦境をネタに昇華する

それは三年半前の昼のことでした。 デスクワークをしていると、唐突に、腰の右脇の方に猛烈な痛みが襲ってきました。 姿勢を保つこともできないくらいの破滅的な激痛に椅子からへなへなと崩れ落ち、痛みに悶えて這いつくばりながら職場の保健室へと直行。 保…

基本は会話と白ごはん

幸せのために最優先で取り組むべき課題は「楽しみ」を生み出すことであり、人生におけるその他の要素は2番手以降の雑事に過ぎない。 そして世の中の全ての不幸は、その優先順位の取り違えから生まれる。 mrbachikorn.hatenablog.com そう考えて「楽しみ」以…

力こそがすべて

和太鼓にも人生にも共通する私のモットーは「気持ち良ければそれでいい」「楽しければそれでいい」「それ以外の雑音はほっとけばいい」というもの。mrbachikorn.hatenablog.com 世の中には「楽しいだけじゃ駄目でしょ」「気持ちよければいいなんて動物と一緒…

保守とリベラルの仲良しプロレス

プロレス興業の目的は、敵を倒すことではなく、試合をお客さんに観てもらって収入を得ること。 プロレスがお客さんに注目してもらえる魅力的なエンターテイメントであるために、彼らは肉体を鍛え、技を磨き、演出を洗練させ、ストーリーを練り込んでいきます…

ノンポリとして政治を眺める

【ノンポリ】 ノンポリは、英語の「nonpolitical」の略で、政治運動に関心が無いこと、あるいは関心が無い人。 元は1960-70年代の日本の学生運動に参加しなかった学生を指す用語である。 政治にまったく興味を持たなかった人だけではなく、政治問題に関心は…

道交法違反は犯罪なんです

道路交通法の改正により、明日から「自転車運転者講習制度」という新しい制度が始まります。 これまで自転車の危険運転に対しての取り締まりには、違反の摘発による「罰金の支払い」などの方法がありました。 そして2015年の6月1日以降は、14歳以上の人が3年…

「人を追い詰める方法」が知りたい人へ

あなたがもし『詐偽の手口』や『洗脳の手口』というタイトルのテレビ番組や本やブログ記事を見かけたら、どのような内容を期待しますか。 あなた自身が他の誰かを騙したり洗脳したりするつもりで、そのための上手な方法を知るために見ますか。 それとも、今…

和太鼓とアイドルの共通点

和太鼓という楽器には様々な特色がありますが、その中でも私が一番注目するのは頑丈さです。 特に、くり貫いた欅の木になめした牛の皮を張った太鼓の耐久性は群を抜いており、これほど力いっぱい殴打しても壊れてしまわない楽器など滅多に存在しないでしょう…

近代化されてしまわない日本の魅力

私の人生を決めたのは田楽座。 長野を拠点に50年以上活動している田楽座は、日本各地に受け継がれる民俗芸能を地元の担い手から習い受け、日本人のルーツやふるさとへの深い愛着を舞台の上で表現している歌舞劇団です。 私は10年以上前から田楽座を応援する…

ジャズもお囃子も規格化はできない

ジャズという音楽はない。 ジャズな人がいるだけ。 ジャズをやっていてもジャズじゃない人がいる。 音楽をやらなくてもジャズな人はいる。 これは、2014年の秋から放送が始まった「ヨルタモリ」という番組で、ジャズ喫茶の経営者を演じるタモリが何度となく…

どうせなら背中で語ろう

給食残してしかられた俺の体を本当に心配してたのか嫌いなもの口につめこまれた常識的な発言と非常識な行動だうまけりゃ喰う これはザ・ハイロウズの『ゲロ』という曲の冒頭の歌詞です。 ここには「あなたのため」という大義名分のもとに、嫌いなものを無理…

私の強育論

学習は本能です。どんな人も伸びています。あなたの物差しでは測れなくても。 これは、前回紹介した『強育論』にある宮本哲也の言葉を、私なりの教育観に合わせてアレンジしたものです。 ちなみに、彼のオリジナルバージョンは以下の通りです。学習は本能で…

数学が得意になったわけ

私は小さなころから世間を狭くして生きてきました。 小学校が終わってから遊ぶ友達などもほとんどいないし、家は母子家庭で親は21時頃まで家に帰ってこないので、弟と家で遊ぶかテレビを見てボーっとするくらいしかやることがありません。 厳密に言うと、放…

国家の幻覚

普段は高校の非常勤講師として、数学を教えている私。 学校での授業はチャイムとともに始まりますが、チャイムが鳴るより前に教室に行くと生徒同士の雑談を耳にすることもあります。 そんな雑談の中で男子同士が「今回ばかりは積んだな」「次見とけよ」など…

歩兵教育の惰性

「安易に学級崩壊という言葉を使うのはおかしいのではないか」 そう私に語りかけてきたのは、小学校で勤める友人。 彼女は日本人なのですが、家族の仕事の関係で海外生活が長く、初等教育はドイツで受けています。 そのため彼女は、日本の初等教育のあり方を…

恋愛にたとえる数学

私の本職は高校の数学教師。 当ブログのテーマは人間を変容させてしまう言葉の影響力なのですが、こうした言葉へのこだわりも元々は数学との関わり方から生まれたものです。 http://mrbachikorn.hatenablog.com/entry/2014/06/29/053200 数学とは、自然科学…

非ストイックと篠笛カフェのススメ

私のライフワークは、日本古来の太鼓や笛や踊りなどを通じて、多くの人の居場所となれるようなお祭りの輪を築くこと。 そのために、演奏活動や技術指導、プロの演奏家による公演やアマチュアチームによる合同コンサートといったイベント企画などに携わってい…

生徒と語る自己啓発

以前「本当の幸せ」という記事で、この大袈裟な言葉に付きまとう「あなたは本当に幸せか」といった強迫的なメッセージの危険性について述べました。 <a href="http://mrbachikorn.hatenablog.com/entry/2014/04/30/191700" data-mce-href="http://mrbachi…

正しい子どもと複雑な大人

高校一年生の頃、私は筒井康隆の『やつあたり文化論』というエッセイ集と出会いました。 この本の冒頭に収録されていた「ゴルフ嫌い」というエッセイは、当時の私に強烈なインパクトを与えます。 やつあたり文化論 (新潮文庫 つ 4-9) 作者: 筒井康隆 出版社/…

内田樹と私

私が内田樹の文章と初めて出会ったのは、大学院生だった2005年の夏。 彼は2005年5月3日に投稿した「憲法記念日なので憲法について」というブログ記事の中で、トリッキーな独自の護憲論を展開していました。 http://blog.tatsuru.com/archives/000961.php 『…

3年前の願い事

以前勤めていた高校で10人にも満たない少人数クラスを受け持っていた頃、教室内にミニチュアの七夕飾りを作ったことがありました。 そのときはクラスの全員が短冊に願い事を書き、教室で育てている鉢植えにそれらを吊るしていきました。「10キロ痩せたい」 …

お行儀との距離感

私たち人類は、言葉や概念を獲得することでその行動様式を大幅に変化させていき、地球上における今日のような繁栄を実現しました。 しかし、言葉や概念によるヒトへの矯正はパワフルかつストレスフルなもの。 貨幣やモラルや学問といった社会的習慣の発明は…

本当の幸せ

教員になって1年目のときの出来事です。 仕事を終えていざ帰ろうと職員室を出てみると、職員室のすぐ外で同僚が1人の生徒と話し込んでいました。 その生徒は職員室から出てきた私を見て、同僚に聞いていたのと同じ質問を私にも振ってきました。「先生はいま…

変なおじさん宣言

私は私立高校の非常勤教師として教壇に立ちながら、和太鼓・お囃子・民舞など日本の民俗芸能の普及活動に携わっています。 教師としてのキャリアは9年目で、これまでいくつかの高校で受験数学を教えてきました。 現在勤務している大阪の高校に来る際、採用試…

制度は動機を内面化する

私は現役の数学教師ですが、一般的な教師像とはかなりかけ離れた信条の持ち主だという自覚があります。 それは、私自身が教育そのものに対するありがちな動機を内面化していないから。 内面化というと何やら難しい言葉に聞こえますが、要は「学校での教育は…

数学の特権

果たして数学はヒトの教育に必要不可欠なものか。 現役の数学教師である私の答えはノーです。 もしヒトの成長に数学が必要不可欠というのであれば、近代教育の普及していない国は未熟者だらけだと言っているのと同じ。 世の中にはそのような考え方もあると思…

数学を勉強して何の役に立つのか

私は高校の非常勤講師として、パートタイムで数学を教えています。 このような仕事をしていると、「数学を勉強して何の役に立つんですか」という質問を受けることがあります。 このワンパターンな質問に対して、私は「どう役に立つのか」と愚直に解説するこ…