間違ってもいいから思いっきり

私たち人間は、言葉で物事を考えている限り、あらゆるものを「是か非か」と格付けする乱暴な○×ゲームに絶えず影響されています。ここでは、万人が強制参加させられているこの言語ゲームを分析し、言葉の荒波に溺れてしまわないための知恵を模索していきます。

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

劇場版パトレイバーの戦争論

『機動警察パトレイバー』とは、レイバーというロボット技術を応用した作業機械が、軍事や海底探査や大規模な建設工事の場面にまで広く普及した近未来を描いたSF作品。 この物語に登場するのは、レイバーを悪用した犯罪やテロに対応するため、警察内に設置…

銃社会生まれのグローバリズム

グローバリズムとは、株式会社というフィクションを延命させ、国民国家というフィクションを終わらせるために、アメリカの新自由主義者たちが広めた不自然で作為的なイデオロギーである。 これが平川克美の著書『グローバリズムという病』におけるグローバリ…

やりたいことは今のうち

「もしこの世界が近いうちに滅亡してしまうとしたら、あなたはこれからも今と変わらぬ生活を続けていきますか?」 2015年3月にビッグコミック・スペリオールで始まった新井英樹の『なぎさにて』という作品では、このような終末論的世界観がやけにリアルに描…

この国に「大人」はどれだけいますか?

『キーチvs』は、前回紹介した新井英樹の漫画『キーチ!!』の10年後の世界を描いた続編。 http://mrbachikorn.hatenablog.com/entry/2015/03/29/000754 世の中の矛盾と戦うために小学5年生で立ち上がった染谷輝一という少年が、既得権益を相手にとことん戦っ…